色とりどりの鮮やかなジェラートのケースを眺めて、どの味を選ぼうか迷ってしまう。そんな嬉しい迷いの経験ありませんか?でも本当にこだわりの美味しいジェラートを食べたいのなら、フタが閉まって中が見えないジェラートがオススメ!その理由は?
色とりどりのジェラートに心奪われる
お店の前に並んだ色とりどりのジェラート。美味しそうで、いろいろな味があって、どれとどれの組み合わせにしようか迷うのもジェラートの楽しみのひとつ。目で楽しみ、雰囲気で楽しみ、味で楽しむ。子どもたちも大人も美味しいものを選んでいる時って楽しいですよね。だから日本の多くのジェラート店は、中が見えるショーケースを使っています。
ところが、フタが閉まっていて、中が見えないケースを使っているジェラート店があります。食べる立場としては、どんなジェラートの色なのか、見えなくて想像ができない。どんな見た目なのか買う前に見てみたいー。せっかく何種類の中から選ぶのだから、自分の好きな美味しい味を選びたい―。
そんなふうに思うかもしれませんが、安心してください。フタが閉まっているジェラート店のジェラートはまず美味しいからです。そんなケースを使うジェラート専門店の方は、当然お客さんが中を見たいし、見た目で選ぶのも楽しいというのもわかっているけれども、フタが閉まるケースを使っています。

イタリアでは鮮やかなショーケースで中身をアピールしている店舗は、観光客向けのジェラート店と考えてください。昨今の「インスタ映え」を考えても、中身が見える方が店には有利なはずですが・・・
見た目で訴える必要がないくらい美味しいお店
鮮やかなジェラートを見せて人をひきつけなくても、口コミで味が広がっていくお店は、見せる必要がないからです。
フタを閉める理由 - その目的は、徹底した温度管理
見栄えが良くなくてもフタを締める理由は、ジェラートの美味しさには、温度管理がかかせないからです。フタが閉まるケースは一つ一つの味のジェラートごとにフタが閉まる仕組みになっています。
大きなガラスのショーケースは、一つのジェラートを盛るときにも、ケース全体を開けなくてはいけません。ジェラートの温度は-12℃前後が良いとされているのですが、ジェラートを盛るためにフタを開けると、どうしても中の温度が上がってしまいます。
ちなみに家庭用の冷凍庫は-18℃くらい。-18℃以下になれば冷凍していてもそこまで鮮度は落ちないですが、そこまで下げるとジェラートはカチンコチンになってしまいます。アイスクリームはショーケースの中でも-18℃以下で大丈夫なので、ガラスケースであってもそれほど問題になりません。
なめらかな口当たりの良いジェラートを-12℃前後で保存していると、作り立てから徐々に鮮度が落ちて、味は劣化していきます。ジェラートを盛るたびに温度が上がってしまうと、それで味が落ちていってしまうのです。個別の味ごとにフタがついているケースの方が、ジェラートは美味しく食べられます。だから温度管理にこだわるジェラート専門店は、それぞれの味のジェラートごとにフタの閉まったケースを使います。さらにこだわると、光も入らないように外からは中が見えないケースを使っています。
新鮮なジェラートは美味しいジェラート
何度もケースを開け、温度が上がっても劣化しないジェラートにするには、やはり保存料や添加物を使う必要があります。これらを否定するわけではありませんが、じっくりとジェラートの味を味わうと、これらはどうしても食べ比べていると、味となってわかってしまいます。
というわけで、この記事の結論。
美味しいジェラートを食べるなら、ジェラートのケースにフタが閉まっているお店を選ぶべし
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